冬の冷たく澄んだ空気が心地よい、2月の北斗市。
静かな時間が流れる広徳寺の一角で、春の訪れを待ちわびるような、温かな手仕事の時間が流れました。
広徳寺では「地域食堂まんまる」という子ども食堂も毎月開催されています。
今回お届けするのは、凍れるこの時期の手仕事「味噌づくりワークショップ」のレポートです。
五感で味わう、手作りの醍醐味
キッチンに入ると、ふわりと立ち上がる大豆の甘い湯気に包まれました。
今回主役となるのは、せたな町の「よしもりまきば」で大切に育てられた大豆。一粒一粒がふっくらと輝き、その力強い生命力を感じさせます。
講師を務めるのは、地域で長く食卓を守ってきた「地元のお母さん」たち。
「今でもこの時期になると味噌を仕込むの」と笑いながら教えてくれるその手つきは、とても軽やかで、見ているだけで心が解きほぐされていきます。

自分の手で育てる「手前味噌」
作業はシンプルですが、奥深いものです。
まずは、ゆで上げた大豆を丁寧に、そして力強くつぶしていきます。温かな大豆の感触が掌から伝わり、なんだか自分の心まで柔らかくなっていくよう。

そこに、たっぷりの麹を混ぜ合わせます。
「美味しくなれ、美味しくなれ」
そんな願いを込めながら混ぜ合わせる時間は、まさに自分だけの味を仕込む贅沢なひととき。
数ヶ月後、ゆっくりと熟成し、夏頃には、世界にたった一つの「手前味噌」が完成します。自分の手で仕込んだ味噌は、きっとどんな高級な調味料よりも、日々の食卓を豊かに彩ってくれるはずです。

地域と繋がり、食を慈しむ
お寺という静謐な空間で、地域のお母さんたちと語らいながら手を動かす。
そこには、効率を求める現代では忘れがちな、「時間をかけて食を慈しむ」という尊い教えがあった気がしました。
道南の豊かな大地が育んだ素材と、受け継がれてきた知恵。
その二つが重なり合って生まれる味噌の味は、きっと温かな思い出になることでしょう。
開催概要
| 項目 | 内容 |
| 開催日 | 2026年2月11日 |
| 開催場所 | 北斗市 広徳寺 |
| 使用素材 | せたな町「よしもりまきば」の大豆、麹 |
| 講師 | 地元のお母さんたち |