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都市の会議室を飛び出し、地域の現場へ。

― 北海道八雲町で出会った“本気の地域課題解決”3日間レポート ―


リード文|風の匂いと、問いのある時間

10月下旬の北海道八雲町。
頬に触れる空気は少しひんやりとし、遠くの山々は淡く色づき始めています。牧草の匂い、薪がはぜる音、そしてゆっくりと流れる時間。

都市で日々、目まぐるしく意思決定を重ねる企業の皆さまにとって、「地域」とはどんな存在でしょうか。
CSR、人的投資、サステナビリティ、地方創生——。言葉は並ぶものの、どこか実感を伴わない。

本ツアーは、そんな違和感から生まれました。

“地域を支援する”のではなく、地域と共に問いを立て、共に未来を考える。
それが「八雲地域課題解決型企業研修ツアー」です。

2025年10月27日〜29日。
都市部企業の皆さまと、八雲町の生産者・事業者・若者が出会った3日間の記録をお届けします。


プログラムの核心|「学ぶ」のではなく「交わる」

この研修の目的は、地域課題を“視察”することではありません。

地域で暮らす人の息遣いを感じ、
課題の裏側にある「誇り」や「葛藤」に触れ、
自分たちにできることを共に考えること。

八雲町は、酪農・畜産・農業・漁業が共存する町。
一方で、人口減少、高齢化、担い手不足といった現実も抱えています。

けれどそこには、
「この町で生きる」という覚悟と希望がありました。

都市部企業の皆さまにとって、この3日間は単なる研修ではなく、
“企業の存在意義”を問い直す時間でもあります。


体験のハイライト|五感で触れた八雲

① 北村牧場での和牛体験

朝の牧場。牛舎に一歩足を踏み入れると、干し草の甘い香りが広がります。
出迎えてくださったのは、北村牧場の北村さん

牛の背に触れると、体温のぬくもりがじんわりと手のひらに伝わります。
和牛の餌やりや牛舎の清掃を通じて、参加者の皆さまは“食”の背景にある物語に触れました。


② 廃校活用施設「ぺコレラ学舎」でのワークショップ

この場所を運営するのは、地域と都市をつなぐプレイヤーたち。

夕暮れ前、体育館に差し込む橙色の光の中で行われたワークショップ。
テーマは「地域課題と企業の役割」。

地域の若者、生産者、企業参加者が円になり、
本音で語り合う時間。

夜は地元食材を使った夕食交流会。
湯気の立つ鍋、炭火の香ばしい匂い。
笑い声が校舎に響きます。

そして焚き火。
薪が爆ぜる音だけが静かに響く中、
誰かがぽつりとこぼした言葉が、心に残ります。


③ 八雲町内巡りツアー

歴史、文化、産業を巡るフィールドワーク。
漁港の潮の匂い、畑に吹き抜ける風、古くから続く町並み。

ガイドの語る言葉からは、誇りと葛藤の両方が伝わります。
「続ける」という選択の難しさと尊さ。


④ 冨田農園での農業体験

土に触れると、冷たく、柔らかい。
冨田農園の冨田さんが教えてくださるのは、
作物を育てる技術だけではありません。

「天候も市場も思い通りにはならない。でも、やるしかない。」

その言葉に、参加企業の方々は自社の経営と重ね合わせていました。


⑤ ぺコレラ学舎ネイチャーサウナ

森の中に立ち上る蒸気。
薪の香り、外気の冷たさ、肌を包む熱。

自然の中で整う時間は、
参加者同士の距離をさらに縮めます。


スケジュール詳細

<10月27日>

13:00 集合
13:10 オリエンテーション
14:00 出発
14:30 北村牧場 和牛体験
15:45 スーパー立ち寄り
16:20 ぺコレラ学舎案内
16:40 地域課題ワークショップ
18:30 夕食交流会
20:00 焚き火

<10月28日>

9:00 アドバイザー意見交換会
11:30 八雲巡りツアー
13:00 ランチ
14:00 アイスクリーム
15:00 冨田農園 農業見学
16:30 サウナ or 温泉
18:30 夕食

<10月29日>

9:00 今後の打ち合わせ
11:00 次回ツアー視察
12:00 ランチ
13:00 解散


結び|主催者からのメッセージ

地域課題は、地域だけの問題ではありません。
そして企業の成長も、企業の中だけでは完結しません。

八雲での3日間は、
「都市で生きることが唯一の正解ではない」と気づく時間でした。

同時に、
企業が地域と交わることで生まれる新しい可能性を感じる時間でもありました。

このツアーは、単なる研修プログラムではなく、
未来への共創の入り口です。

次は、あなたの企業とともに。
八雲の風の中で、お会いできることを楽しみにしております。

Feb 02, 2026 Updated