2025年11月14日。函館市の老舗旅館「割烹旅館 若松」を舞台に、道南の食や観光を支える皆さまと共に「食の多様性」を学ぶセミナーが開催されました。
世界中から旅人が訪れるこの街で、いま私たちが提供できる「最高のおもてなし」とは何か。そのヒントを、第一線で活躍する方の知恵と、丁寧に創り上げられた料理から探った一日の様子をお届けします。
1. 難しいことではなく「知る」ことから。横山氏に学ぶインバウンド対応
第一部は、フードダイバーシティ株式会社の共同創業者、横山 真也(よこやま しんや)氏による講演からスタートしました。
「ゼロから学べる!インバウンド対応食のセミナー」
ベジタリアン、ヴィーガン、ムスリム……。言葉だけを聞くと「なんだか難しそう」と、つい身構えてしまいがちですが、横山氏の言葉は驚くほど軽やかで、本質を突いたものでした。
- 明日からできる「ちょっとの工夫」「完璧を目指す必要はありません。まずは『何が含まれているか』を正しく伝えることから始めましょう」
- 「選べる」という幸せ「食べられないものがある」という不安を抱えて旅をする方々にとって、安心して箸を伸ばせるメニューがあることは、何よりの贅沢。
冬の観光シーズンを目前に控えたこの時期、参加者の皆さんが熱心にメモを取る姿が印象的でした。

2. 伝統と革新が交差する、若松の「ヴィーガンランチ」
第二部は、知識を五感で確かめる時間。
若松の料理人が腕を振るった、この日のためのヴィーガンランチの試食です。
運ばれてきたお膳には、秋の終わりを彩る地元の旬野菜たちが並びました。
伝統的な和食の技術は、実は「ヴィーガン」という現代的なニーズと非常に相性が良い。若松さんの洗練された一皿一皿は、そのことを雄弁に語っていました。

3. 参加者の声:気づきから「実践」への変化
セミナー終了後、会場は熱気に包まれ、参加者の皆さまからは前向きな決意の声が多く聞かれました。
「若松さんのヴィーガンメニュー、そのクオリティの高さに圧倒されました。和食の可能性を再発見し、自分たちの店でも取り組んでみたいと強く刺激を受けました。」
「函館がインバウンドで注目されている実感はありましたが、情報発信の面ではまだまだ『伸び代』があるのだと気づかされました。正しく伝える努力をしていきたいです。」
「ハラール認証食材が業務スーパーなどで手軽に手に入ると知り、驚きました。これなら構えすぎず、明日からでも新しいメニュー開発に挑戦できそうです!」
「難しい」という先入観が、横山氏の言葉と若松さんの料理によって「やってみたい」という意欲に変わったことが伝わってきます。
4. 会場について:割烹旅館 若松
今回会場となったのは、函館・湯の川温泉に佇む「割烹旅館 若松」
凛とした晩秋の空気の中、波の音を遠くに聞きながら食の未来を語り合う。こうした上質な場所から新しい食文化の発信が始まることに、道南観光の奥深さと可能性を感じずにはいられませんでした。
むすびに:明日からの一歩のために
今回のセミナーを通じて感じたのは、「食の多様性への対応は、おもてなしの心を形にすることそのもの」だということです。
道南には、世界に誇れる素晴らしい食材と技術があります。「ベジタリアンだから」と区別するのではなく、すべてのお客様が同じテーブルで笑顔になれる。そんな景色が、これからの函館・道南のスタンダードになっていくはずです。
2025年の締めくくり、そして新しい年に向けて。
今日生まれた小さな「やってみよう」という気持ちが、世界中の旅人と道南を繋ぐ、太い架け橋になります。
こちらのセミナーの詳しい内容や、道南でのインバウンド対応についてさらに詳しく知りたい方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。貴施設に合わせた具体的なアドバイスも可能です。
【問合せ先】
担当:一般社団法人DSH 平島
mikie.hirashima@gmail.com